雪の日
雪が降る日。


雛子が死んだ日。


雪が降ると、彼は雛子を思い出す。


あたしが『雛子』ではないと、思い出す。


雪が降ると、彼は『雛子』と二人だけの世界に閉じこもってしまう。


あたしには入れない、二人の世界。


飽きることなく窓の外を見つめ続ける彼。


その後姿を見つめ続けるあたし。


雪の日は……あたしが孤独になる日。

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