キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】
それからは家族のことが本当にどうでもよくなったせいか、家で飯を食べる時が1人であろうとも結人とすら挨拶を交わさなくなっても、特別な記念日に全員が揃わなくても。
前は胸がチクリと痛んだけどそれがなくなった。気分も楽になった、これが正解だと。
足枷が外れた感じがして、今まで踏み込まなかった境界線も越え自分を満たしてくれるものを求めた。
先輩の紹介で知り合った年上の女の人とも遊んで寝たり、同じ学年の子とも付き合ったり。
だけど勉強に手を抜くことはなかったから、そこそこレベルの高い高校にも難なく合格出来た。
自分の器用な性格にこの時程感謝したことはない。
高校生になったら中学よりも規則が緩くなる。
教師も生徒と自ら関わろうとする奴も殆どいないし、何をやっても関係無いよな。
入学してもっと女遊びも激しくなり、タガが外れていった。
そんな日々を過ごしていた中、たまたま行われた席替えで彼女――—春に出会ったのだ。