幾久しく、君を想って。
週が変わり、火曜日になった。
松永さんはいつもと変わらず元気のいい声でドアを開け、「今日も冷え込みが厳しいですね」と話しだす。
「本当に寒いですね」
冷たい空気が入り込んできた所為で、私の口から出た吐息が白くなる。
脇をきゅっと締めて手を擦り合わせながら近付くと、ほやっと彼が優しく笑った。
「宮野さんの体はあったかそうだ」
そんなふうに呟き、言った本人が顔を紅潮させていく。
「今のは別に変な意味じゃないですから!」
まだ何も言ってないうちにそう言い返す。
珍しく焦っているな…と思うと、それも何だか新鮮で面白い。
「皆を呼んできますね」
笑い出しそうになるのを堪えて厨房へ向かう。
外へ出る気配もない松永さんを振り返ると、じっとこっちを見ていたらしく、驚いた様に背中を向けて出て行く。
何かあったんだろうか…と、少しだけ気になりながら見送る。
金曜の夜に…と言ってきた話が何かを、今ここで聞いても良かったのに。
松永さんが荷受口に出していたハッポースチロールの箱を調理員さんや事務所の社員さん達と一緒に下ろし、先週分を手渡す。
下ろし終えた箱の一つを手に持ち建物の中へ入ろうとしたら、すれ違いざまに久保さんが彼に声をかけた。
「松永さん!」
呼び止められた人は振り向き、自分に走り寄ってくる女性に目を向ける。
「ちょっと、今いいですか?」
松永さんはいつもと変わらず元気のいい声でドアを開け、「今日も冷え込みが厳しいですね」と話しだす。
「本当に寒いですね」
冷たい空気が入り込んできた所為で、私の口から出た吐息が白くなる。
脇をきゅっと締めて手を擦り合わせながら近付くと、ほやっと彼が優しく笑った。
「宮野さんの体はあったかそうだ」
そんなふうに呟き、言った本人が顔を紅潮させていく。
「今のは別に変な意味じゃないですから!」
まだ何も言ってないうちにそう言い返す。
珍しく焦っているな…と思うと、それも何だか新鮮で面白い。
「皆を呼んできますね」
笑い出しそうになるのを堪えて厨房へ向かう。
外へ出る気配もない松永さんを振り返ると、じっとこっちを見ていたらしく、驚いた様に背中を向けて出て行く。
何かあったんだろうか…と、少しだけ気になりながら見送る。
金曜の夜に…と言ってきた話が何かを、今ここで聞いても良かったのに。
松永さんが荷受口に出していたハッポースチロールの箱を調理員さんや事務所の社員さん達と一緒に下ろし、先週分を手渡す。
下ろし終えた箱の一つを手に持ち建物の中へ入ろうとしたら、すれ違いざまに久保さんが彼に声をかけた。
「松永さん!」
呼び止められた人は振り向き、自分に走り寄ってくる女性に目を向ける。
「ちょっと、今いいですか?」