3センチHERO
というか、よく冷静になって考えてみればこの状況って…。
いくら小さくなっているとはいえ、異性が私の家に、私の部屋に…!?
恥ずかしくなって、とっさに駆け回る彼の姿を掴んだ。
「わっ!? おっとと…なんだよ、急に!」
自分の行動を強制的に止められたのが嫌だったのか、不機嫌そうに口を膨らませる。
「言ったでしょ、今から着替えるって」
「大丈夫だって、俺別にお前の裸とか興味ねぇから」
平然と、へらへらと笑って言った彼。
それはそれで、嫌なんですけど。
「もう、いいから…!」
ちょっとだけ苛ついた態度とは裏腹に、下手に投げたりして死んでしまったら困るから、部屋のドアを開け、そっと廊下に出した。