3センチHERO
一筋の涙がほおを伝った時、バン、と家の扉が開く音が聞こえた。
平日の朝なのに、普段は穏やかな彼なのに。
そんなに物騒な行動を取らせてしまったのも私。
ごめんなさい、と一言謝りに行こうと部屋を飛び出して、そこで目に入った人物は──。
「逢坂くん、と……晴継さん!?」
懐かしい面影に、俄然としてしまう。
「おう、君か。久しぶりだな」
「おはよう、鳴海! 急にじいちゃん連れて来ちゃってごめん! 多分『一寸成就』に絡んだことだと思って、早めに解決させたいからじいちゃんいた方がいいかと…」
前会った時と同じ爽やかな笑みの晴継さんは、しどろもどろになっている逢坂くんの頭を、ぺしっと軽く叩いた。