溺愛妖狐ひろいました
それでもね。
「契約、するよ」
「いいのか?」
私は力強く頷く。
それでもね。
「後悔、したくないから」
「契約したとして、後悔することになるかもしれんぞ」
「それでも。やらない後悔より、ずっといいよ」
例え忘れ去られたとしても。
同じ妖でいられレば。
いつかは交差するかもしれないでしょう。
また再び出会えれば、なにかは始められるかも。
「あいつが刑期を耐え抜けない可能性だって」
「信じてるから。尊の事」
信じる事しかできない。
私には、そうすることしか。
少しでも、可能性にかけたい。
信じた結果裏切られたとしても。
私は信じてたんだってちゃんと示したい。