神様の使い
巫女装束のまま、私は樹さんと村長さんの自宅へと向かう。




樹さんは申し訳なさそうな表情をした。


「いつも、家まで足を運んでもらってごめんね。父さんは動けるんだけど、爺ちゃんには神社に続く階段がキツくて・・・・・・」




口元を綻ばせると、首を横に振った。

「気にしないでください。お爺様とも顔を会わせたいですし、村長さんに足を運んでもらうわけにはいきませんから」




「そう言ってもらうと助かるよ。
今日は新年に向けての話だったかな?」




首を傾げる樹さんに向かって
コクン、と頷いた。


「はいっ」






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