神様の使い
客間に通されると、私は村長さんと対面する。




「朝早くからお時間をとって頂きありがとうございます」


目を閉じて、ゆっくりと頭を下げる。





「いやいや、こちらこそいつも足を運んでもらってすまない」


村長さんの穏やかな口調に雰囲気は和む。





着物姿の村長さんは、身なりが整っていて穏やかな雰囲気を持つ方。

村人からの人望も厚く、村長には相応しい方。






「ところで、お爺様はどちらに?
姿がお見えになりませんが・・・」





「ああ、村長から遠のいた自分が口出すのはおかしいって言ってたから自室じゃないかな。

でも、瑞希さんには一目会いたいらしいから後で来ると思うよ」




柔らかい笑みを浮かべた村長さんは
お茶で喉を潤した。
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