見えない僕と彼女の気持ち
返信はない。
既に引いてるのかもしれない。

彼女とはもしかしてこれまでなのかな。
ああ、いままで楽しかったのに。

ちょっとだけ悲しい気分に浸っていると、ピコンと携帯が音をたてた。

“場合によっては驚くかもしれません。
あなたを傷つけるかもしれません。
でも、私も一度、会いたいです”
 
簡単に驚かないとかいわれるより、よっぽどいいと思った。
だから。

“じゃあ、会いましょう。
場所は……”
 
こうして僕は、彼女と初めて会う約束をした。

 
約束の日。
いつもの、マフラーぐるぐる巻きにサングラス、目深にかぶった帽子。
彼女には既に、この格好であることは伝えてある。
目印にもなるからね。
彼女はちょっと驚いていたようだけど、わかりましたと返事してくれた。
< 19 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop