見えない僕と彼女の気持ち
「舞い上がってる僕はさぞかし滑稽だっただろうね」

「……」

「云い訳、しないんだ。
……じゃあね。
もう二度と、会うこともないだろうけど」

「まっ……えっ!?」

立ち上がった僕を引き留めた彼女は、驚いた顔して固まってる。

……あ、もしかして!?

慌てて手袋を外して確かめる。
僕の身体は、また……消えていた。

「ああ。
これが僕の病気。
愛情が不足すると消えちゃうの。
おかしいでしょ」

皮肉たっぷりに笑ってみたところで、彼女にはわからない。
コートの襟を立ててなるべく顔を隠すと、呆然としている彼女を残して足早に傍をあとにした。

 
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