見えない僕と彼女の気持ち
そのあと、ちゃんと説明したいと何度も彼女からメッセージが入っていたけれど無視し続けた。

再び透明になってしまった僕は、もうずっとこのまま透明で、人目を避けて生きていくのがお似合いなんじゃないかとか思い始めていた。

貯金ももうすぐ底をつく。
母にいつまでも援助してもらうのも心苦しい。
いっそ、とかまで考えてしまって笑いが漏れる。

 
結局、いつ元に戻れるかわからない不安からは逃れられず、田舎に帰ることにした。
といっても、公共の交通機関は使えないので、母が無理して迎えにきてくれるという。

悪いことしたな、と思う。
透明になった時点で母を頼っていればもっと楽だったかな。
変な自分のプライドに腹が立つ。

 
明日には母が来るというその日、僕は変装してあの公園に行った。

未練がないかと云われれば嘘になる。
それに、彼女が僕を欺していたとは思いたくない気持ちもあったから。
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