秘密のラブロマンス~恋のから騒ぎは仮面舞踏会で~


「何か……気になるものはありませんか? 私、ギュンター様に贈り物をしたいと思っていましたの」

「そうなんですか? それは嬉しい。あなたから頂けるなら身に着けられるものがいいですね」


素直に喜んでもらえて、コルネリアはほっと息をついた。


「でしたらこちらへ」


少し歩いて、先ほどの装飾品の店に戻る。

「いらしゃい……」と、反射的に言った店主が振り向きざまに息をのんだ。


「あの、こんにちは。また見せていただいても?」

「あ、ああ。すみません。コルネリア様。今度はまたずいぶんな美男子をお連れですね。色も白いし、目の覚めるような美貌ってのはこんなのを言うんですなぁ」

「ベルンシュタイン領からの大切なお客様ですわ」


男性の店主にここまで言わせるのもすごいと思いつつ、コルネリアは簡単に説明した。
確かにギュンターはこの地方ではあまり見ないタイプの美形だ。ベレ領の男はどちらかと言えば野性味に溢れたタイプが多い。


「先ほど、ルッツ様とみていて、これなんかいいかしらと話していたんです」


象牙の腕輪を見せると、ギュンターは興味深げに見入る。


「へぇ。これはすごいね。綺麗な色だ」

「象牙は固すぎず柔らかすぎずで加工がしやすいんでさ」


店主が説明を始めると、ギュンターは微笑んで返しつつ、すぐに女性向けのアクセサリーに興味を向けてしまう。

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