空に星が輝く限り、私はきみを忘れない~Dearest~
夏休みの高校は、普段見ている姿とぜんぜん違った。


夜ということもあって辺りには当然人影もなく、シンと静まり返っていて、ちょっとだけ不気味な感じもする。


「うわー、なんかホラー映画とかに出てきそう……」


紗英がそう声を上げる。


「ゾ、ゾンビとかいないよね?」


「……こっち」


校門の前で手を握り合う私たちを尻目に、涼くんが歩き出す。


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