不器用なコイビト。

「隆介ぇぇ~~~」




子供のように、泣きながら隆介の名前を呼んだ。




その時…。










ギュッ…。





ー…え?





名前を呼んだ瞬間、私を暖かい温もりが包んだ。





「泣き方、子供みたい」

「…怒ってたんじゃないの?」

「違うよ、怒ってない。ただ怖かったんだ」

「こわ……い?」

「ほんとは今すぐにでも抱きしめたいし、キスもいっぱいしたい。だけど、知香が好きだから大切にしたい。不安だからって、焦ってしたくないんだ」






ー…隆介。





………馬鹿。




本当に私は馬鹿だ。





他人の言葉ですぐに心が揺らぐし、


少し離れただけで、すぐに不安になる。






焦る必要なんか、これっぽっちも無かったのに。







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