この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。



***


――ガチャッ、キィィ。


棗くんの家に帰ってきたのは、いつぶりだろう。

棗くんが入院してからは、この部屋には帰っていなかったから……。

懐かしく思いながらも、私は棗くんと過ごしたワンルームの部屋を見渡す。


「棗くん……」

キッチンを見れば、棗くんの黒いお粥を思い出した。

私が風邪をひいた時、一生懸命作ってくれたんだよね。


「あんな料理、棗くんにしか作れないよ……」


私は、あの日のことを思い出して自然と笑う。


「あのベッドも……いつの間にか、棗くんと寝るのが当たり前になってたな……」


傍にいないと不安になるほど、棗くんがいなきゃ眠れなくなってる自分がいた。

今も、ちゃんと寝つけなくて……。


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