ワンコ時々オオカミ
「私達ばかり話しては意味ありませんね?」と叔父貴が言った。

「そうですね、私達は外で続きを話しましょか?」と椿さんは立ちあがった。

「そうしましょう。」と叔父貴も立ちあがった。

そして、お見合いの席で必ず出てくる言葉で「後は二人でごゆっくり」と叔父貴達は出て行った。


沈黙‥…


梓は座布団の横に正座して真琴向かって「申し訳ありません。」土下座した。

「俺は尊じゃないんです、弟の梓です、兄貴は恥ずかしい話しですが、その〜駆け落ちしたんです。だからこの話はなかった事に、断わっていただけませんか?」

( 言ってしまった、何で?わからないが言ってしまったぞ、とり返しのつかない事をしたんじゃあ〜?)と頭を下げたままじっとしてると彼女が近づいてくるのがわかった。


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