その唇で甘いキスをして…
カオルの身体。
カオルとはいつも一緒に眠った。

幾晩も夜を過ごし…

アタシたちは抱き合ってお互いの身体を温めあって眠った。


でも出逢った時からカオルはアタシを最後まで抱かなかった。

カオルには秘密がある。

キスもあんなに上手くて一瞬でアタシは蕩けてしまう。

それなのに決してカオルはアタシを抱かない。

抱きしめるだけだ。

それはカオルの身体がいつからか女というものを拒むようになったからだ。

アタシはカオルの滑らかな肌に舌を滑らせる。

「ダメ?」

「ダメ。」

そしてカオルはアタシの身体にキスをする。

アタシが意識を失くすまで…

丁寧にその熱い舌で指で愛してくれた。
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