その唇で甘いキスをして…
アタシはハルさんが居なきゃ1人ぼっちだ。

そのハルさんにも言えない事は沢山ある。

疲れて帰ってくるハルさんに愚痴なんか聞かせられないし
アタシはハルさんに愛されるよう
努力しないといけない。

ハルさんのために笑顔を作り、
美味しい料理を作って
飽きられないように
カラダを磨いて綺麗でいなきゃいけない。

カオルが居ないと気を許せる相手も居なかった。

「ジュン…」

ハルさんがアタシの名前を呼んで
アタシはハルさんに抱かれる。

この時が一番幸せだった。

「ハルさんはアタシのカラダに飽きたりしないの?」

「え?お前は飽きたの?」

「まさか…でも男の人はたまには違う人を抱きたくなるのかなって。」

「オレはジュンだけで充分だよ。

もう若くもないし…そんな元気もない。

それにお前にバレて
家庭が安定しなくなるのは耐えられない。」

「そんなもの?」

「家庭が壊れると仕事に支障をきたすからな。」

アタシとカオルの事があって
ハルさんはいっぱい傷ついたから
そんな事を言うんだろう。

アタシはハルさんにキスをする。

「飽きられないように気持ちよくしてあげる。」

アタシはハルさんのカラダにキスをする。

首筋から胸に…
胸からお腹に…

ハルさんは愛しい目でアタシをみていた。





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