クールな御曹司にさらわれました
「タマ、おまえとなら俺は結婚生活にまで夢を持てそうだ。仕事だけでなく私生活も楽しくやれそうだ。なぜなら、おまえは俺が人生で初めてできた好きな女だからだ。これからは俺の人生を楽しくするために生きろ。子をたくさん産め。いや、そこは神のみぞ知るところだからな。もし子が授からなくてもいい。俺の隣で美味そうにメシを食ってくれれば、俺はそれで満足だ」

つらつらと冷静に感情を差し挟まず説明される愛の言葉。
ああああ、やっぱりこの人頭おかしい。変わってるなんてもんじゃなく頭おかしい。

「私なんかと結婚してもメリットないです。貧乏だし、借金あるし、もれなくあのクズ親父がついてきます」

「俺の父は喜んでたぞ」

「お父様に話したんですか!!??」

「それは話すさ、大事なことだからな」

あっさりと言う、意味不明御曹司。

「父は『玄ちゃんと親戚になれるね』と喜んでいたぞ。真中玄之丞は渋い顔はしていたが、父の手前大きく反対することはできないようだな。このまま押し切れそうだ」

「押し切らないでください……」

「タマ、あとはおまえの気持ち次第だ」

尊さんが言う。私は恐る恐る視線を尊さんに戻す。
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