クールな御曹司にさらわれました
尊さんの目が見る間に大きくなったと思ったら、そこからふっと笑顔になった。
ええ?笑った?なんで?

「そうか、じゃあもっと努力がいるな。俺は」

「は?」

「タマに惚れてもらうというのは難しそうなミッションだ。やりがいがある」

尊さんは立ち上がり、あっさりと踵を返す。

「努力しよう」

ドアに手をかけて、振り返った尊さんは、なんだか今までと違って見えた。
えっと、それは諦めるとか、白紙に戻すって選択肢ではないですよね。
むしろ、振り向かせてやるぞっていう決意表明ですよね。

ああ、どうしてこんなことに???
私、前世か何かで相当悪いことしたんじゃない?
もう、ミジンコあたりから輪廻転生やり直して徳を積みたいわ!!





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