クールな御曹司にさらわれました
あー、さっきのレオネットっていう会社も、グループか。なるほど、息子はグループ企業の社長なのね。じゃ、目の前のこの人が未来のグループ総帥?
え?ちょっと待って。スーパーVIPじゃないですか。
なんで、そんなVIPに目ェつけられちゃったの?私。
ぐるぐる回る頭を振る。まずは落ち着こう。色々と変なところもある。

「あのう、横領事件って言ったら犯罪ですよね。警察に任せるものなんじゃないでしょうか?」

「普通はな。だが、今回は穏便に済ませたい」

「いえ、でも息子さんとはいえ犯人を捜して捕まえるなんて……」

そして、その事件と私に何の関係があるんでしょうか?お金に苦労して生きてきたけれど、さすがに無関係の企業の横領なんて知らない。
羽前尊が上から冷ややかな視線で見下ろしてくる。

「通報してもいいのか?警察に。痛い目を見るのはおまえだぞ」

「ど……どういう意味で……」

「横領事件の犯人は割れてる。真中玄之丞、おまえの父親だ」

「ぶぇっ!?」

思わず変な声が出た。
そして、いっきに血の気が引いた。

お父さんが横領事件の犯人?
……そんな、そんなことって……あり得過ぎて否定の材料が見つからない!
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