JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
すると…



「さよなら」


少しの間を置いて、心なく落とされたその言葉。



自ら要求しながらも、言わないでと…

そう願った胸が痛烈に打ち砕かれる。




「んっ…

…っ、さよなら」


それを最後に。

ここでの日々が、響との時間が…


私たちの身代わり関係が、終わった。








足早に駐車場へ向かいながら…

たくさんの、"一緒に"が駆け巡る。




ー「もう少し、一緒にいていい?」

「一緒に食べよ?」

「また行こう?一緒に」

「2人で一緒に育てようっ?」

「俺が支えるから、一緒にゆっくり減らしてこう?」

「一緒に受け止めるからっ…」


〈一緒にゆっくり上がってこう〉

〈俺も一緒に起きてるから〉

〈一緒に乗り切ろう〉

そして…


〈一緒に生きたい〉ー



「うぅっ…、響っっ……」

着く前に、涙は溢れ出していて…


ーーーずっと一緒にいたかった。




愛してる…

響を心から愛してるっ…



どうか響の観覧車が、これからは上がり続けますように…

私は離れた場所から、それをずっと願ってる。







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