ifの奇跡
何が大丈夫なんだろう…?


「冬吾、今急いでこっちに向かってるってLINEきたから、あと少しで着くんじゃないかな」


あ…そっちの大丈夫…か。


「そうなんだ…。いつもいる人がいないと気になるって言うか……ただ、それだけだから」

「ククッ…まぁ素直じゃないのはいつもの事だもんな。とりあえず冬吾も来るし元気出しなよ。」


言いたいことだけ言うと哲平君は席の方に戻って行った。

な…に?泣きそうな顔って私ってそんなに分かりやすかったかな?

しかも、素直じゃないって言われたし…。


でも冬吾、急いで向かってくれてるんだ。

早く、冬吾に会いたいな…


素直にそう思った。

お手洗いから席に戻る途中に通った店の入り口のドアから、ふと何気無く外を見た瞬間私の足は重い足枷でも付けられたかのように体が動かなくなった。


店から少しだけ離れた外にいる一組の男女がキスをしていた…


だけど何やら揉めているのか、男性が女性を振り切るように彼女に背を向け店の方に向かってきた。

キスの時はその男性はこっちに半分背を向けていたから顔ははっきり見えなかったけど、その男性が冬吾だという事はすぐに分かった。
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