Spider
屋台の場所まで来ると、やっと彼が口を開いた。

たこ焼き、はし巻き、焼き鳥。
りんごアメ、チョコバナナ、かき氷。

おいしそうなものがいっぱい。

「じゃあ、たこ焼きで」

「はい」

やっぱり私を気遣って歩く、彼について行く。

たこ焼き屋で注文して。
お金を払う段階になって、彼から押し止められた。

「俺が払うので」

「あの、でも」

「誘ったのは、俺なので」

「……はい」

渋々、出しかけていた財布をなおす。

そういう気の遣われ方は、こっちも気を遣うからあまり好きじゃない。
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