嫌い、嫌い、好き。
◇*◆*◇*◆*◇
あたしと北条は日直の仕事をやっと終わらせ、玄関にむかう。
すると下駄箱の向こう側にとても小さな影が見えた。
あれは……
突っ立っていると、隣にいた北条が駆け足でその影のもとへいく。
あの小さな影でさえ憎たらしい。
「帰っとけってメール、みてないのか?真里花」
北条にしては珍しく焦った声。
そんなことにも、あたしはひどく落ち込む。
「んー…見たんだけど、真里花、彰くんと帰りたいなーって」
甘い甘い声。
顔は見えないけど、北条はきっと頬が緩んでいるだろう。
あたしからは影しか見えてなかった佐藤さんがヒョコっと目の前に立つ。
「だめ?」
北条に言ったみたいだけど、確実にあたしに牽制してる。
その小さな体が、艶やかな唇が、甘い声が、可愛い仕草が
佐藤さんのすべてがあたしを不快にさせる。