オレのにちょっかい出さないでくれる
深いため息をつく。
それと同時にテーブルに置いていたスマホが震えた。
メッセージが飛んで来た。


「…そのひと?」

「うん」


表情に出ていたのだろう、あやこに当てられた。
あたしはメッセージ内容を確認した。
そしてまたため息が出る。


「週末、空いてるかって」


あたしがメッセージの内容を口にすると、隣りに人影が。
空いてるイスに座ったのは不破くんだった。


「モテモテだな」


不破くんはニヤニヤと笑いながら言う。


「聞いてたの?」


睨み返すと、「聞こえたの」と言われた。



「そもそもどこがよかったわけ」


不破くんの質問にあやこも頷く。


「背が高くて、年齢も近くて…」


そこまではスラスラ出てきたものの、あとが続かない。


「あと…。テーブルが同じだったから話が盛り上がって…。」

「もういい」


絞り出していたら不破くんに遮られた。


「別に誰でもよかったってことだろ」

「誰でもって…」


否定しようとしたが、そうかもしれないとも思う。
パーティに参加したのだから、誰かとは連絡先を交換しておきたくて。
カオも悪くなかったし、繋げておきたかった。


「スマホ貸して」


不破くんがそう言って手を出す。
あたしは言われた通り何の気なしに不破くんにスマホを渡した。
画面にはメッセージが表示されたまま。
不破くんはチラッとメッセージを見て、ふーんと呟く。
それから何か打ち込み、あたしにスマホを返してきた。


「え??」


不破くんは立ち上がり「先に戻る」と言っていなくなる。
あたしはよく理解できずスマホを見た。


「不破くん…っ」

「なんて書いてあるの」


あやこは興味津々であたしのスマホを覗き見た。


「やるねぇ」


満面の笑みを浮かべ、あたしに冷やかしのまなざし。
「よくないよ」と返しつつどんな表情をしたらいいのかわからない。
勝手に送ってくれちゃって!
と思うけど、うれしい。


「そのやり取り消せないね」

「…うん」



昼休みがもうすぐ終わる。
あたしは少し早くなった鼓動を息を吐いて落ち着かせる。

終業まで、思い出すたびに深呼吸を繰り返していた。

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