イチオクノホシ
第二章 運命の出逢い
“ゴー…”
“日本航空413便パリ行き…”
“―ガラガラガラ”
「…ふぅ…」
大きい真っ赤なスーツケースにたくさんの荷物。長時間のフライトに備えて服はスウェット。準備は万端。
見上げる先には…電光掲示板。
『ノースウエスト航空002便 ロサンゼルス 搭乗手続き中』
私とエリの手には航空券。
高鳴る鼓動はさらに激しさを増すばかり。
「本当に行くんだね…」
「全然実感ない。けど楽しみすぎて心臓でそう。」
「シュウ、私も。やばいね。」
「あんたたち早くチェックインしてきなさい。」
私のママの一言でやっと電光掲示板から離れた私たち。
ずっと夢見てきた光景が目の前に広がってる。
それだけで私たちは胸がいっぱいだった。
「こちらが搭乗券になります。」
手渡されたチケット。
チケットに表示された『ロサンゼルス』の名前に胸の高鳴りを押さえられなかった。