キミノテノヒラノウエ。
失敗した。

と薫ちゃんの匂いのするベットで布団を被って硬く目を閉じると、
再び眠ってしまったみたいだ。

ゆるく冷房の効いた部屋で、
次に起きた時はもう、お昼で、薫ちゃんはとっくにいなかった。

やらかした。
と言う自覚はある。

薬を飲んで眠ったら、かなりスッキリしたので、起き出して、
シャワーを浴びながら、シーツや、枕カバーや布団カバーも洗う。

夏の日差しが眩しい
広いベランダにカバー類を干して、
窓のそばに布団をひろげ、風を通す。
天気が良いから、洗濯物は直ぐに乾くだろう。

アルコールの匂いや、私の匂いは消えただろうか。


あああああー!と叫びたい気分だ。


とりあえず、親友のサヤカにラインを送り、会いたいと言ってみる。

「どした?」

「やらかしました。話を聞いてください。」

「今日は5時で上がり。そのあとなら良いよ。」と返信があり、

みなとみらいのジェラート屋で待ち合わせをした。



薫ちゃんには

「昨日は大変ご迷惑をおかけしました。
カレーとサラダを作りました。冷蔵庫に入れておきます。
友人とみなとみらいで夕飯食べてきます。
今日は遅くならずに帰ります。」

とメッセージを送って、水をガブガブ飲みながら、
洗濯物が乾くまで、部屋の掃除をして、カレーとサラダを作った。








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