イケメンなんか大嫌い
遠のきそうな意識を呼び戻したいのに、身体は力が入らずに倒したまま、荒げた息を吐き出していると、いつの間にか準備を整えたらしい俊弥が身を寄せて来る。
「……あの……」
せめてもの抵抗の意思表示として、わたしの身体の横に突き立てられた腕に触れながら、一度息を飲み込みやっとのことで続けた。
「っ……本当にするの……?」
たぶん酷く複雑な、不安で堪らないというような、情けない表情をしていたと思う。
そんなわたしの心に入り込むかの様に、見下ろす瞳が告げた。
「本当に嫌なの?」
合わせた目の奥から訴え掛けて来るようで、金縛りにでも遭ったかのように、動けずに唇を結んだ。
拒絶しないということが、了承のサインなのかは、自分でもわからない。
太股を押して、俊弥が中に入って来た。
ゆっくりと、時に激しく訴え掛ける、その動きが、触れる手が、いちいちわたしを反応させた。
なんで、こんな……。
迸る快感に身を捩り、ぼんやりとした頭で、目尻に滲んだ涙を感じながら覆い被さる人を流し見る。