イケメンなんか大嫌い

そういや最初にこのカフェで鉢合わせた際も私服だったけれど、取り乱していて服装どころではなかったから全体像を把握したのは初めてだった。
遠巻きにチラ見しているあまり仲の良くなかった女の子達も、「かっこいい~」等と小声で噂している。
全体の様子を傍観していると、当時と変わらぬモテっぷりが窺い知れ、何やらげんなりして溜息が漏れた。


わたしは一応幹事として「今日はありがとう」等と皆に声を掛けて回ってみた。

「香坂さん綺麗になったよね」
「アハハ、おだてても何も出ないから~」

「いや、本当に……」

笑顔を返しつつも、男の子はお世辞なんかも言えるようになったのだなぁと、しみじみと時の流れを感じた。


そんな折、ドアに取り付けられている鐘がカランと鳴った。
反射的に入口を振り返ると、ドアを潜って来た女子に目を奪われた。

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