熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
『ファイサル、
急な申し出でどう答えていいのか分からない。
でも、私はあなたと
一緒にいたいとは思えないし、
私の気持ちのどこにも、
日本から出たいと思ってないの』
彼は、首を振って
私の言うことを理解しようとしていた。
『私が、純粋な日本人だったら
結果は違っていたのか?』
『分からないよそんなこと。
日本人ならビジャールに行く必要はないし、
ずっとそばに居れば、
あなたはかけがえのない人になるかもしれない。
でも、それには時間がいる。
誰かを好きになるなら、もっと時間をかけて、
ゆっくりお付き合いしたい。
ビジャールに行ってから好きになれだなんて、
そんなふうにできるほど器用じゃないの』
『こんなに頼んでるのに、
何て君は頑固なんだ。まるでケイコみたいだ』
『ケイコ?』
『私の母の名前だよ。
日本の山形っていうところで生まれたんだ。
頑固に意見を貫くこと。
信念があれば、決して曲げないこと。
私の国では、それで通じるんだ』