熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
深い色の瞳……

黒いっていうだけじゃなく、
漆黒と言った方が合ってる。

深い森みたいに、
迷子になりそうな魅力的な……

「日本語は、あなたのために学びました。
あなたが話す言葉が知りたくて。

それに、愛をささやくのは、
馴染みのない言葉の方が言いやすいんですよ。
美夜先輩」

「どういう意味かな?それは……」

「ベッドの中で試すんですよ。
後でやって見ましょう」

カチャンとフォークを皿に落とした。
やられた。

どうしよう。
もうすでに、手遅れかもしれない顔が熱い。
きっと、真っ赤になってるに違いない。

ファイサルのペースに乗せられないで。
落ち着いて。

「やだな、そんな冗談言わないで。
試さなくっていいって。
それより、すごい変わったよ。
分からなかった。
それより、ねえ、久し振りだね?ファイサル」

「はい。久しぶりですね。
美夜先輩もきれいになりました」

ありがとう。社交辞令でもうれしいよ。



ファイサルに見つめられながら、
ゆっくりとケーキを食べ終えた。

黒い瞳に見つめられて、
まっすぐにファイサルの目を見られない。

ずっと見てると、
彼の胸に吸い寄せられて、
熱いキスを受けて。

キスなんかされて抱きしめられたら、
もう終わり。

訳が分かんないうちに、
彼の思い通りになってる。


彼が私に飽きるまで、骨抜きにされて、
出がらしにされて……

さようならと言って、国に帰っていく。

そんな事態にならないように。

この辺りでお開きにしましょう。

わざとらしく時計を見る。


コホンと咳払いなんかして。

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