熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
ファイサルとの生活も、
順調に続いた。

自分の仕事も、
将来的にはどうにかしなければいけない。

そうは思っている。

でも、彼に、
もう少しそばにいて欲しいと言われると、
自分の意見を通すのは難しかった。

ずっと家を空けなければならない
私の仕事は、彼を一人きりにしてしまう。

落ち着いてから、
もう少し先に延ばしてもいいと思うようになった。

それに、その日もそう遠くないだろう。


ほんの少しだけど。
彼の方が先に仕事に向かい、
私より遅く帰ってくるようになった。

「お帰りなさい」
と迎えてあげることも、
そう悪いことではない。

そう気が付いた彼は、
少しずつ一人の時間を増やし、
日本での生活に馴染んでいった。


ビジネスの方でも、
彼の判断を仰がなければならないことは山のようにある。

本来は、きちっとしていないと
済まない性格だから、
自宅でのんびりしているなんて
言ってるのも、そのうち飽きるだろうと思っていた。

ファイサルも、
日本で片づけられる仕事を優先して、
どこかに出向いていくような仕事は、
部下に任せるようになっていた。

いつの間にか、
私は、彼の食事と健康管理。

そのほかは、彼に会いたいという人の間で
調整する役割が主になり、
気が付いたら、
やっぱり彼の補佐をする
秘書の一人のようになっていた。
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