熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
そんなある日のことだった。
私は、帰宅したとき、買い物に寄ったので、手に荷物をたくさん抱えていた。
部屋に入り、キッチンでいつものように荷物を整理する。
急に、視線を感じた。
何かおかしいと思った。
人の気配がして、リビングを見る。
黒ずくめの男がすぐ目の前に立っていた。
思わず、息をのんで立ちすくんだ。
驚いて、声も出なかった。
『久しぶりだな』
呼びかけられたのは英語だった。
『誰?』恐怖で声が震えた。
『ここで待たせてもらうよ』
声に聞き覚えがあった。
でも、前の印象とかなり違って見える。
私は、半分あてずっぽうで言ってみる。
もし、そうじゃなかったら、事態がどうなるか予測がつかないからだ、
『ここにどうやって入ったの?
ムスタファ。訪ねてくるんなら前もってちゃんと教えて』
彼は、鋭い目で私を睨みつけて来た。
『俺にとっては、あんたのことなんかどうでもいい。邪魔するな』
ムスタファは、私なんか存在しないみたいにソファに座ってじっとしている。
男が、ムスタファに違いないと分かって、少しだけほっとした。
でも、安心はできなかった。