熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
『池山さんだね。
今日は、君、ずっと彼の方を見てた』
『えっと、そんなこと……』
分かっちゃったかな?
分かりやすいのかな。
『でも、付き合ってはいないよね?』
『ええ、まだ……』
そうなったらいいなっていう願望は、
他の女子学生同様に持ち合わせてます。
『だったら、
これ以上、彼には近づかないで』
ん?どういうこと?
『ファイサル、
いくら何でもそれはないでしょう』
成就する可能性の
高い恋だとは思えないけど。
『君は大きなお世話とか、
関係ないっていうかもしれない。
でも。私にはそうさせる力がある。
無用な争いはしたくないんだ。
約束して欲しい。
君は誰のものにもならないって』
『えっと、おっしゃってる
意味が分かりません』
突っぱねた割には、
目がとろんとしてないか?
私は、整った顔の男を、
まともに見るっていう失態をしてしまった。
シャンパンのアルコールがじわっと、
ゆっくりしみてくる。
『美夜、私は、あなたの事が
気に入ったみたいなんだ。
ずっとそばに置きたい』
余計に意味が分からない。
何か言おうと思って、
口を開いたら、指で口を封じられた。
私の体は、彼に毒針でも仕込まれたのか、
全く動かなくなってしまった。
ぶるんぶるんと、なんとか横に首を振る。