スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
亮平さんが車で連れて行ってくれた場所は、中心地にあるジュエリーショップだった。

高級ジュエリーとして有名で、セレブの間で大人気のブランドだ。センスの良いデザインばかりで、品と華やかさで定評がある。

「ここ、ell(エル)ですよね? なんで、ここに?」

戸惑う私に、亮平さんは当たり前のように言った。

「だから言ったろ? 俺の彼女だってことを、忘れないようにさせるって。さあ、入ろう」

私の背中を軽く押した亮平さんは、ドアを開けて店に入る。

白く清潔感のある建物のイメージそのままに、店内は照明を少し落としてあり、落ち着いた上品な雰囲気だった。

中央には円形のディスプレイが置かれていて、きらびやかなジュエリーが並べられている。

さらに壁際にも、ライトに照らされた新作らしきジュエリーが飾られていた。

「橘副社長! お久しぶりです。いらっしゃいませ」

私たちが入るとすぐに、キレイな三十代半ばくらいの女性店員が声をかけてきた。にこやかな笑顔で、私にも挨拶をしてくれる。

「葉山さん、久しぶり。あれ? 今日は、坂下さんはいないの?」

葉山さんという女性とは顔見知りみたいで驚いたのに、さらに別の人の名前が出てきて目を丸くする。

「実は、坂下は先週から産休をいただいております」

「ああ、そうなのか。それは、おめでたいな」

坂下さんとは、誰なのだろう。その疑問は亮平さんに届いたのか、彼は私に説明してくれた。

「坂下さんは、ここの社長に奥様だよ」
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