スパダリ副社長の溺愛がとまりません！

周りに変な誤解を与えてもイヤだから、私もみんなに聞こえる程度には話す。

優奈は不満そうな顔をしているけど、私は橘副社長とどうこうなりたいわけじゃない。

「私がインテリアの担当だからね。橘副社長も同じなのよ。だから、連絡があっただけ」

だめ押しのように言うと、優奈は面白くなさそうに黙っていた。

そのあとは、部長に外出の許可をもらい、タブレットや資料の準備をする。

わざわざ、会社まで迎えにきてもらうなんて申し訳ないけど、それだけ副社長も真剣だということ。

足りないものがないように持参物の確認をし、約束の二時までにできるだけ仕事を片付ける。

そして、副社長との約束の二時になり会社の外で待っていると、ひときわ目立つ高級車が停まった。

外国メーカーのもので、ロゴがキラキラ光っている。白のセダン型の車から、副社長が降りてきた。

「広瀬さん、急な依頼で悪かったね」

「いえ、とんでもないです。わざわざ家具を探していただいて、こちらがお礼を言わないといけないくらいですから……」