スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
それはダメ!と、言ってしまおうかと思ったときーー。

「俺がキスすれば、諦められる?」

と、亮平さんの素っ気ない返事が返ってきた。彼の表情とは反対に、口調の素っ気なさがかえって気になる。

「え……?」

「最後の思い出にできるなら、俺はいくらでも萌にキスする」

亮平さんがそう言った瞬間、萌さんの平手打ちが彼の頬に飛んだ。

涙目の彼女は、「亮平くん、最低だよ」と言ってこちらへ向かってくる。

「マズイ……」

隠れる場所もなく、慌ててエレベーターの呼び出しボタンを押すと扉が開く。

急いで乗り込み、とりあえず三階を押した。ドキドキと鼓動が速くなる胸を抑え、エレベーターを降りる。

亮平さんは、わざと萌さんに冷たい言い方をしたーー。それが分かって複雑な気持ちになる。

「まさか、亮平さんはまだ萌さんに未練がある?」

お父さんたちの反対に遭ったのなら、きっと仕事絡みで不都合があったに違いない。
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