スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
お互いが納得していない別れだから、亮平さんがお父さんたちに掛け合ったのよね。

だから、『萌、ごめん』なんて寝言を呟いたりしたんじゃないかな……。

亮平さんだって、きっと萌さんに未練はある。それを忘れるために、私と付き合っているとか……?

左手薬指を見つめながら、涙がこぼれてくる。急に指輪を贈ってくれた理由は、なんなんだろう。

今日、萌さんが来ることを知っていて、彼女への当てつけ?

なんて、それは飛躍しすぎかな……。頭の中がグチャグチャで、亮平さんを信用しきれない。

そのとき、バッグのなかのスマホが鳴った。慌てて取り出すと、亮平さんからの着信だった。

「もしもし、亮平さん?」

なんだか気まずいな……。自然と口調が堅くなる。

《実和子、どこにいるんだよ。心配するだろ?》

「あ……、えっと」

三階に上がってるなんて言ったら、不審がられるかな……。

部屋の鍵は亮平さんが持っているのに、なにしに来たのかとか。

ふたりのやり取りを見てしまったことは、すぐには知られたくないし……。

亮平さんに聞くとしても、自分の気持ちを整理してからにしたい。

すると、電話口から亮平さんの怒った声がした。

《どこにいるんだ、さっさと言え!》
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