スパダリ副社長の溺愛がとまりません！
「でも、亮平さんだって、気持ちは同じだったと思いますよ？」

私はなにをフォローしているんだろうと思うけど、亮平さんの想いを無視できない。

そんな私に、萌さんは涙をひと筋の涙を流しながら頷いた。

「本当は分かってたんです。亮平くんが、私を誰より大切にしてくれていると。だからこそ、理屈抜きで受け止めてほしかった」

「そんな……。亮平さんは、萌さんとの未来を大事にしていたから、そのときは拒んだんじゃないですか？」

「そうよ……。でも、あのときの私には、強さがなかった。だから、別れようと言ってしまった。亮平くんの優しさも想いも、離れてしまえば信じられないからって」

萌さんは、嗚咽を漏らしながら涙を流している。だけど、そんな彼女を慰める気にはなれない。

だって、愛する人からそんなことを言われた亮平さんは、きっとすごく傷ついたはずだから。

「亮平くん、私のそんな自暴自棄な言葉を、冷静に受け止めました。どうにもできないと、思ったんでしょうね。それきり会うこともなく、彼はニューヨークに行きましたから」

だから亮平さんは、自分の御曹司という立場を捨てられなかったと言ったんだ……。
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