スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
「あっ……。ん……」

ベッドの上で、亮平さんに愛撫されるたび、体が温かくなってくる。

さっきまで冷えていた体は、彼の愛で温もりを取り戻していた。

「実和子……」

キスをするたび、体に触れるたび、亮平さんは私の名前を呼ぶ。

それがとても嬉しくて、ますます体は彼に反応していた。

「亮平さん……。もう、これ以上焦らさないでください」

「そんなつもりじゃないんだ。ただ、実和子に少しでも長く触れていたくて」

亮平さんはキスをして、私にさらに甘い声を漏らせる。ベッドの規則正しいスプリング音と、彼の荒い息づかいが、ますます私を高揚させた。

「気持ちいい? 実和子」

「はい……、とても。亮平さんは?」

「俺も……」

そう言った瞬間に、亮平さんの腰の動きは速くなっていった。

このまま、ずっと幸せが続いていってほしい。ささやかだけど、贅沢な願いを叶えたいーー。

それなのに、週明けの新聞とテレビを見て、大々的に報じられたニュースに絶句した。

そこには、バラバンの代表である圭介が中心となり、橘トラストホールディングスを訴えるというものだった。
< 210 / 257 >

この作品をシェア

pagetop