スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
「なあ、広瀬さん。もう一回、店内見ておく? 気になるだろ?」

貴也さんの提案に、私は二つ返事をした。

「ぜひ。拝見させてください」

完成時にはもちろん確認をしたけど、今は商品が並べられ、よりリアル感が出ている。

その様子を見たかっただけに、貴也さんの提案は有り難かった。

店内は、シンと静かで、辺りを見回すと落ち着いた店舗といった印象だ。

でも、どこか新しさを感じるのは、照明や色彩のお陰かもしれない。

つくづく、自分の力が少しでも役に立てたのなら、光栄なことだと思った。

「ありがとうな、広瀬さん。いろいろと」

貴也さんは清々しい口調で、私に並ぶと言った。

「いえ……。ただ、いろいろって、どういう意味ですか?」

素直に彼の言葉を聞き入れられない。不審げに問いかけると、貴也さんは含み笑いをした。

「いろいろだよ。願っていたものは、全部手に入れたって感じ」

「……それって、萌さんのことですか? それなら、お礼を言われる筋合いはありません。貴也さんのためにしたことは、仕事以外ありませんから」
< 245 / 257 >

この作品をシェア

pagetop