いつも、雨
義人は苦笑した。
まいらは、胸を反らし、尊大に言った。
「怒ってるもん。……それでも……おじいちゃんのこと、嫌いにはなれへんけど。」
「まあ、とりあえず、それで、いいか。」
義人はそう言ってから、改めて尋ねた。
「で?どうする?まいらや桜子に、デート現場を見られたこと、お父さんに、俺から伝えたほうがいい?……それとも、まいらが自分で言えるようになるまで、俺らは何も言わんほうがいい?」
これからのことを何も決めないまま帰ってしまうと、希和子が不安がるだろう。
……もっとも、俺が何も言わなくても……あの薫くんが黙ってるとは思えないが。
よりによって、明日の月曜日から、桜子の夫の薫は、社長室でアルバイトという名目の社長見習いを始める。
義人とは直接かかわることはなさそうだが、桜子はともかく、薫は折を見て、要人に伝えるだろう。
領子との会話を聞いて、まいらが家に帰れなくなったことを。
まいらは、困った顔をしていたが、しばらくしてから言った。
「……まだ……いい。……さっき、お父さんが言ったこと、とりあえず、考える。それから、自分がどうしたいか、決めたい。……結論次第で、おじいちゃんを失うかもしれへんと思ったら……軽々しく、別れろとか、出ていけ、とか言えへんもん。」
「……まあ……今さら、誰に別れろ言われても別れはらへんやろし、……あの家はお母さんのためにお父さんが建てた家で、生前贈与もなんもしてへんから、所有権はお父さんだけやし……出て行くなら、お父さんじゃなくて、まいらやわな。」
冷静にそう指摘した父の義人を、まいらはきっと睨んだ。
「わかってるわ!せやし、こうして、私が家出してるやんか!もう!改めて言わんといて!お父さん、イケズ!」
……イケズゆーてる気ぃは、まったくないんやけど……参ったな。
八つ当たりされてるよ、俺。
まあ……潮時かな。
肩をすくめて、義人は立ち上がった。
「ほなまあ、今日は帰るわ。リンスは希和に持ってきてもらうな。……あ、そや。お父さんだけやなくて、イザヤも淋しがってるみたいやで。……でもまさか、ココに、インコ連れてくるわけにもいかんしなあ。……イザヤのために、なるべく早よ、帰っといでや。ほな!」
……お父さん、やっぱりイケズだ。
大切なペットのインコのイザヤの話を聞いて、まいらは急に淋しく不安になった。
まいらは、胸を反らし、尊大に言った。
「怒ってるもん。……それでも……おじいちゃんのこと、嫌いにはなれへんけど。」
「まあ、とりあえず、それで、いいか。」
義人はそう言ってから、改めて尋ねた。
「で?どうする?まいらや桜子に、デート現場を見られたこと、お父さんに、俺から伝えたほうがいい?……それとも、まいらが自分で言えるようになるまで、俺らは何も言わんほうがいい?」
これからのことを何も決めないまま帰ってしまうと、希和子が不安がるだろう。
……もっとも、俺が何も言わなくても……あの薫くんが黙ってるとは思えないが。
よりによって、明日の月曜日から、桜子の夫の薫は、社長室でアルバイトという名目の社長見習いを始める。
義人とは直接かかわることはなさそうだが、桜子はともかく、薫は折を見て、要人に伝えるだろう。
領子との会話を聞いて、まいらが家に帰れなくなったことを。
まいらは、困った顔をしていたが、しばらくしてから言った。
「……まだ……いい。……さっき、お父さんが言ったこと、とりあえず、考える。それから、自分がどうしたいか、決めたい。……結論次第で、おじいちゃんを失うかもしれへんと思ったら……軽々しく、別れろとか、出ていけ、とか言えへんもん。」
「……まあ……今さら、誰に別れろ言われても別れはらへんやろし、……あの家はお母さんのためにお父さんが建てた家で、生前贈与もなんもしてへんから、所有権はお父さんだけやし……出て行くなら、お父さんじゃなくて、まいらやわな。」
冷静にそう指摘した父の義人を、まいらはきっと睨んだ。
「わかってるわ!せやし、こうして、私が家出してるやんか!もう!改めて言わんといて!お父さん、イケズ!」
……イケズゆーてる気ぃは、まったくないんやけど……参ったな。
八つ当たりされてるよ、俺。
まあ……潮時かな。
肩をすくめて、義人は立ち上がった。
「ほなまあ、今日は帰るわ。リンスは希和に持ってきてもらうな。……あ、そや。お父さんだけやなくて、イザヤも淋しがってるみたいやで。……でもまさか、ココに、インコ連れてくるわけにもいかんしなあ。……イザヤのために、なるべく早よ、帰っといでや。ほな!」
……お父さん、やっぱりイケズだ。
大切なペットのインコのイザヤの話を聞いて、まいらは急に淋しく不安になった。