幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!
「……さっきのビーグルの出産とか見せてやりたいなって思うんだけど、それはどう?」
「えっと出産って、男性でもわたわたしちゃうから子犬でも気軽に見せたら駄目だと思う」
「でもさ、葵に教えてやりたいんだよな。お前だってこうやって、望んで皆に支えられて生きて来たって」
「……それって飛駒の一方的な願望であって、ちょっと違う気がする」
もやもやっとした上手く言えない感情が胸の中に芽生え、思わず口を押さえた。
飛駒も笑顔だったのが、動揺したのかポカンと固まっている。
「小さい時の経験って大事だし、葵くんの年なら、葵くん自身を形成する上で大事な時期だから大切なことだけど、無理やり経験させるのは違うっていうか、その」
「いや、そうだよな。保育士がそう言うなら、無理強いしたら駄目ってこと、理解できるよ」
「一応、葵くんに聞いてみればいいと思うんだけど、偉そうにごめん」
タダでさえ、瞳さんの入院で、妊娠自体を怖がってるかもしれないから、そんな大事なことは簡単にはどうこう決めてほしくないなって思った。
「天性だよなあ。美結は小さくて可愛いのに、しっかりしてる」
「褒めてんの?」
弁当箱を取り上げようとしたけれど、サッと上に持ち上げられた。
「もちろん。褒めてる。ズバッと言ってくれてありがと」