幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!
「……お利口すぎますね。今だって保育園や幼稚園に行ってストレスだってあるだろうに、にこにこ笑ってくれてて」
じわりと目に涙が浮かび、泣かないようぐっと堪える。
子どもの心にここまで負担をかけてはいけない。
頑張ってくれている葵くんに、私がもっと甘えられて安心させてあげられれば良かったのに。
「怪我って言ってもお互い掴みあいになった時に相手の子の爪が頬をかすっただけなんです。でも葵くんはちゃんと爪を切ってあって、丸く整えられてて……貴方が葵くんをちゃんと見てくれてるのも分かったんですよ」
優しい口調でフォローまでされたら、自分のふがいなさで恥ずかしくて消えてしまいそうになる。
けれど、葵くんが誰かを怪我させなくて良かった。真面目すぎる葵くんには、そっちの方が落ち込んでしまうだろうから。
「……みゆおねえちゃん?」
とろんとした目を擦りながら葵くんが起きる。
背中からタオルケットが落ちたので、拾いながら小さく頷くと葵くんは嬉しそうに笑い返してくれた。
「お迎えに来たの。飛駒の病院の子猫を見る約束してたでしょ」
「うん!」