幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!



飛駒の病院に到着したのは、結局一時間以上経ってからだった。
きっと飛駒の休憩時間ももう終わってしまっている。
午後は検診があると言っていたけれど、裏口に向かう時にちらりと見たら二人ぐらいしか待合室には居なかった。

午前中の戦場が嘘のよう。本当に午後は手が空くようだ。

「飼い主さんには電話繋がった!?」

けれど裏から入ってみれば、私の予想とは一変して慌ただしい様子になっていた。

「ちょっと検診ストップさせて。こっち手を回して」

藤森さんが指示をしながら休憩室のドアを開ける。

「わ」
空気を読まない私たちの登場に、藤森さんも驚いていた。

「飛駒、お前って既に子どもいたんだっけー?」

奥の入院している子たちの方で作業をしていた飛駒に聞くと、飛駒はひょいっとこちらに顔を出す。

「もしや俺と美結の未来の子どもが尋ねてきたの?」

「ば、馬鹿じゃないの。葵くんです!」

「おにいちゃん、……こねこみてもいい?」

忙しそうな様子に、葵くんが不安げに尋ねる。


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