幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!
私と葵くんは二階の階段へ誘導し登ろうとして、ふと葵くんが足を止めて振り返った。
「……さっきのいぬさん、おなかおおきかったね」
「そうね。お腹にあかちゃんがいるんだって」
「にいにが、しゅじゅつするの?」
葵くんは怪我した頬を触りながら首を傾げた。
「そうだよ。飛駒もお腹を切って産まれたからね。大変な手術だって分かってるから」
葵くんは自分の手をじっと見て、もう一度頬を触る。
「カメさんのさんぽは、またみれるよね?」
「うん」
「あかちゃんがうまれることはタイヘンだけど、わるいことじゃないんだよね?」
ふるふると震えながら葵くんは私のスカートの裾を掴んだ。
「い、いっしょにみゆおねえちゃんもついてきてほしい。みにいってもい?」
震えながら泣きそうな声で葵くんは私に縋った。
怖いかもしれない。血にびっくりするかもしれない。
見せたらいけないのかもしれない。
何が正解か、何が間違えてるのか、分からない。
けれど葵くんが発した勇気を、否定してはいけない。
「うん。行こう。一緒に見よう」