幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!
本当は迷っていたけれど、休憩室の窓から中を覗いた。
こちらに背を向けて、飛駒と藤森さんは心拍数や酸素の確認をしながら手を動かしていた。
こちらから手や、ビーグル犬の様子は見えない。
それでも緊迫した様子や、酸素マスクを取りつけられた犬を見て葵くんは顔を強張らせていた。
そして私の手をぎゅっと握りしめる。
「えらいね。……いぬさん、ないてないね。えらいね」
「そうだね。きっと頑張ってるんだろうね」
けれど、次の瞬間だった。
手術用の手袋を真っ赤にさせて飛駒の手が何かを掬いあげた。
それまだま小さくて、目も開いていない赤ちゃん犬。
それを看護師さんがタオルケットで受け取り、ごしごしと身体を拭きながら保育器へ入れていく。
「……うまれたの?」
「そうみたいだね」
「ママのいぬさん、ぐったりしてる」