幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!
「そうだね。頑張ったからね。偉かったね」
テキパキと処置を開始した飛駒を見ながら、上手く言葉が出て来ない。
血が出てる。命を預かっている。意志が通じない小さな生き物。
どれをとっても怖いと思う。私なら足がすくんでしまう。
それなのに、飛駒はそんな現場で働いていて、言葉が出なかった。
昔のちっぽけな思い出の中の飛駒はもういなくて、目の前には命を預かる大切な仕事をしている吾妻がいた。
今の、本当の吾妻が居た。
目の前でこんな真剣な飛駒を見てしまえば、好きにならないわけない。
最初から、そして経った今、私はきっと飛駒が好きだ。
誰にも隠せないほどに。
「みゆおねえちゃん、ママ、いたいの?」
両手で口を覆い涙ぐんでしまっていた私に、葵くんは真っ青な顔をして言う。
「ぼくがうまれたときもイタかった? ママ、こんなにつらいの?」
震えて青ざめる葵くんは、私の腰に抱きついて目を見開き涙を溜めていた。
「ママ、しんじゃう」