幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!


「大丈夫だよ。死なないよ。それに見て。飛駒のお兄ちゃん。誰も死なないように頑張ってるよ、ほら」
抱き抱えて飛駒がお腹を縫っている様子をみせた。

こちらから犬の様子は見えなかったし、手術の様子も見えない。
分かるのは、手術台を見て汗を流しながら慎重に慎重に作業している飛駒の姿だった。

「葵くんのママは、葵くんを産みたかったの。そして今も産みたくて頑張ってる。お医者さんも頑張ってるでしょ? 今の飛駒みたいに、お医者さんも葵くんのママを守ろうと頑張ってるんだよ」

「……ママはいたくても、うむの?」

「産むよ。パパも葵くんも大好きだから、産むよ」

まだ呆然としていながらも、葵くんはもう一度頬の傷を触って頷く。

「ママががんばるなら、ぼくもまもってあげる」

もっと説明したかったし、もっと妊娠とか出産って大変で尊くて命がけだって言うべきだったかもしれない。

けれど不安がってる葵くんには、これだけ伝わればいいのかもしれない。

ママは葵くんたちが大好きだから頑張っているんだってことを。

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